情報は,現代生活に必要不可欠な存在です。情報工学とは,この情報を工学的に扱う技術やシステムについて研究する学問で,さらなる発展が望まれています。具体的には,情報の発生・伝達・変換・出力などの情報過程,それらを実際に使うためのコンピュータアーキテクチャー・ソフトウェアなど幅広い分野を含みます。本学科では,コンピュータを学ぶうえでの基礎から最新のIT,さらには様々な問題への応用にいたるまで,情報工学を立体的に把握できるようにしています。先端的かつ魅力ある研究が行われています。
コンピュータサイエンス講座
計算機ソフトウェア
計算機ソフトウェアの理論と実際の両面から研究を行っています。理論面では,ソフトウェアの正当性検証,計算モデル,実際面では,プログラミング言語の設計・実現法、アルゴリズムなどの研究を行っています。
計算機アーキテクチャ
大規模分散並列処理システム,携帯機器向け超低電力プロセッサ,スーパーハイビジョン符号化LSIなどの実現に向けて,並列プログラミング環境,低電力VLSIアーキテクチャ,高効率符号化ハードウェアなどに関する研究を行っています。
コンピュータネットワーク
ネットワーク技術と画像処理技術を基礎として,その応用に関する研究を行っています。特に中心となるのは,オーバーレイ/アドホック・ネットワーク,セキュリティ,医用画像診断支援,ロボットの視覚情報処理の研究です。
知能工学講座
パターン情報処理
安全で安心な社会の実現に向けて,光ファイバをセンサに用いたセンシングシステムとその応用についての研究を進めています。光ファイバセンサからの光のスペクトルを解析することによって,センサが設置された構造物等のひずみ分布や変形を計測します。また,立体音響,音像位置の制御,楽器音の解析といった音の信号処理についての研究を通じ,高臨場感コミュニケーションシステムなどの実現を目指しています。
人工知能
乗物酔・宇宙酔・VR酔や乗り心地などを主な研究対象として、感覚,知覚に関する人間情報科学の基礎的・応用的研究をしています。また,語学教育を支援する自動添削システムなどの自然言語処理の研究をしています。
ヒューマンインターフェース
パターン認識とその応用に関する研究をしています。研究の例としては,郵便区分機のための住所・地名認識や自動車のナンバープレート認識,署名や顔の認識に基づく個人認証の研究があります。また,超音波断層像・MRI画像のアニメーションから,心臓の筋肉の動きを計算機処理によって客観的に評価し,心臓病の早期発見などに応用する研究をしています。