三重大学は,伊勢湾に面したシーサイドキャンパスに工学部・工学研究科を含む5学部,6研究科がすべて集合しており,文科系と理科系のすべての学生が卒業まで一緒に学ぶことができる全国でも稀な文理融合型の総合大学として知られています。1969年に設立された工学研究科は,機械工学,電気電子工学,電子情報工学(令和7年4月新設),応用化学,建築学,情報工学の6専攻から構成され,社会や産業界から要請される工学分野のほとんどをカバーする研究科として今日まで着実に発展してきています。2004年の国立大学法人化以降,本学の教育・研究には,社会からの多様な要請に応える人材育成から基礎研究・応用研究・実用化研究に至る幅広い使命が課せられています。工学研究科は,教育・研究・社会連携の3つを社会に果たすべき使命と位置づけて,三重大学ビジョン2030に掲げた「三重の力を世界へ世界から三重へ未来を拓く地域共創大学」に沿って,Glocal(Thinkglobally,actlocally)Universityの実現に向け邁進しています。工学研究科は,専攻横断的に7つの研究領域(ロボティクス・メカトロニクス,地球環境・エネルギー,情報処理・情報通信,ライフサイエンス,ナノサイエンス・ナノテクノロジー,先進物質・先進材料,社会基盤・生産)を設置し,国家的・社会的課題に迅速かつ柔軟に対応できる研究体制を整備しています。さらに,三重大学の特色である半導体,次世代エネルギー,ロボティクス,次世代通信等の研究分野を重点的に発展させるために,2つの卓越型リサーチセンター(エネルギー材料統合研究センター,半導体の結晶科学とデバイス創製センター)と2つの重点リサーチセンター(人間共生ロボティクス・メカトロニクスリサーチセンター,Beyond-5G/6G無線通信応用技術研究センター),1つのリサーチセンター(水素エネルギー・環境研究センター)を新たに設置し,既設の4つのリサーチセンター(環境エネルギー工学研究センター,ソフトマターの化学リサーチセンター,次世代ICTリサーチセンター,物質・量子・計測データ科学リサーチセンター)とともに,専攻の垣根を超えた教員,学生の連携を通して,学際研究の創成を可能としています。このような5専攻,7研究領域,2卓越型リサーチセンター,2重点リサーチセンター,5リサーチセンター体制の下で工学研究科は,世界水準の研究を実施しその成果を学生,社会に還元することで,国際的に通用する高度専門技術者を育成すると同時に,わが国の産業と世界の科学技術の発展に貢献する研究型の大学院大学を目指しています。
(国立大学法人 大学院工学研究科・三重大学 工学部 概要より抜粋)