レオナルド・ダヴィンチがヘリコプターで空を飛ぶことを夢見たように、機械は豊かな生活を築き上げるために必要とされてきました。現在では、人体から宇宙まで守備範囲は広がっています。機械工学科では、講義・演習、工場見学、企業でのインターンシップを通じて、社会に貢献する創造的設計・製造に不可欠な知識・技術を習得します。
量子・電子機械講座
量子力学に基づいた材料開発や機械的な現象の解明、医療分野への展開を目指した心臓や脊椎の力学的機能評価や生体模倣機能性材料の開発を行っています。また、知能ロボットや介護ロボットの創出を目的とした、知能機械システムやロボット制御技術の研究を行っています。
機能加工講座
もの作りの基礎である、材料から必要な形状を作り出す加工技術に関する研究を行っています。材料を削って必要な形にする除去加工や通電加熱を利用した変形加工、レーザを用いた溶接や切断、異なる材料間での接合について、そのメカニズムの解明と新加工法の開発を行っています。
環境エネルギー講座
流体工学や熱工学に基づいた、新しいエネルギーの開発やエネルギーフローの効率化による環境配慮型の資源利用の達成を目的として、風力発電や燃料電池に関わる技術開発や、自動販売機や空調の高性能化・省エネ化技術の開発、これらの機器の要素開発に不可欠である複雑乱流や混層流のシミュレーション及び実験技術の開発を行っています。
教員からのメッセージ
「風車工学は総合工学」
地球温暖化に対する解決策としての期待の高まりから、二酸化炭素をほとんど排出しないクリーンな発電方式である風力発電の普及が世界的に進んでいます。
この風力発電の発展を支えているのは、発電機や電力網への接続に関係する電気工学、より軽量で強いロータブレードやタワーを開発する材料工学、風車の設置工法や基礎構造を扱う土木工学、エネルギー源である風の予測や分析を行う気象学など、様々な学問分野の研究成果です。
本研究室では、風力発電のさらなる普及のために、風洞実験やフィールド実験、数値解析などを用いて、流体力学に基づいたアプローチで研究開発を行っています。
機械工学科・助教 村田 淳介
大学内に設置されている研究用風車